帰国
本日1名の帰国がありました。入国してから2年で実習修了となった彼について紹介します。
今年の3月下旬、仕事中に体の腫れと高熱で病院に行ったところ、急性の命に関わる病気と診断され、緊急入院となりました。日本での治療で助かる保証はありませんでしたが、この病気はベトナムで治療を受けることは出来ません。彼を受け入れして下さった会社の社長はじめ従業員の方々、また弊組合、送り出し機関の思いは彼の病気を日本で治してあげたい。入院生活がはじまりました。半年間の闘病生活は耐えがたい痛みや副作用もあり、予断を許さない状況もありました。時には治療を拒否する態度を見せた事もありましたが、みんなが励まし支え、彼の精神力の強さで奇跡的に治療が成功し、半年で完全寛解することが出来ました。退院後の彼の思いは闘病生活を支えてくれた社長や社員の皆さんへの恩返しをしたいと希望しましたが、医師のアドバイスもあり元気になった今、母国に帰国し離れた場所でずっと心配をしていた家族のもとに帰り、再発のリスクのない生活を送ることを話しました。辛い治療をしている時には絶対に見せなかった涙を流しましたが、帰国する決断をしました。最後に1週間大好きな工場でみなさんと仕事が出来て幸せだったと感じます。お世話になった社長、会社、組合、いずみ実習生のみなさんに手紙を書いてくれました。言葉に出来なかった、たくさんの感謝の気持ちを残してくれました。逆に彼が病気と闘う姿は私たちに勇気と人の痛みに寄り添う優しさを教えてくれました。彼の次の目標は3年後、また日本に戻り、会社のみなさんと元気に仕事すること!
私たちも彼が三年後日本に再び戻る日を願い、これからも頑張ろうと誓いました。彼の闘病の記録とそれを支える会社のみなさまの事をトーヨーイス様のブログでも紹介されています。
https://www.toyoisu.co.jp/blog.html